名古屋市名東区の司法書士 酒井健のブログ

小規模司法書士事務所で使うプリンターの見極め方-開業前に知っておきたいポイントー

補助者
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司法書士の必要物の一つとしてプリンターがありますが、どのような基準で選んでいますか?

本職
本職

1台で効率よくやるのならA3対応のビジネスインクジェットになると思います。

ただし、私の事務所はA4のモノクロレーザープリンターもあります。

この記事は、新たに司法書士事務所を開設する方向けに書いておりますが、そのほかの起業をされる方への参考になればと思います。皆様のプリンター選びの一助になりましたら幸いです。

免責事項

細心の注意を払って情報を掲載しておりますが、この情報の正確性および完全性を保証するものではありません。また、2022年時点では半導体不足等で価格変化が大きい状況ですので、ご購入の際はご注意ください。


現代の司法書士の必須アイテム

司法書士の初期投資

司法書士は、比較的初期投資の少ない産業とされていますが、それでも初期投資はもちろん必要になります。

その中でもプリンターは必須のアイテムだと言えます。どのような点を考慮して導入すると良いのでしょうか?

そもそもプリンターは必要?

例えばコンビニのマルチコピー機で代用するのはどうでしょうか?

確かに、コンビニのマルチコピー機で、WordやPDFなどのビジネス文書を印刷することは可能です。

しかし、印刷の都度コンビニに行かなくてはいけないし、1枚20円とコストパフォーマンスはよくないです。
そのため、事業をやるなら自前でプリンターを準備したほうがいい、というかほぼ必須だと思います。

その上、用紙の取り忘れ等、セキュリティ上のリスクを考えると、恒常的にコンビニのマルチコピー機を利用するのはお勧めできません。

ただし、急遽出先でプリントしなけらばならないなど、緊急避難的にコンビニで文書を出力できるように準備しておくことは必要だと思います。

当事務所のプリンターラインナップ

レーザーかインクジェットか

ビジネス用プリンターの印刷方式には、主にインクを紙に噴射するインクジェット方式とトナーを電気的に紙に付着させるレーザー方式があります。

その特徴を個人的な感覚でまとめると次のとおりです。

項目インクジェットレーザー
印刷速度遅い速い
水濡れ弱い(滲む)強い
印刷コスト機種による機種による
大きさ小さめ中~大きめ
消費電力省電力大電力
価格1~5万円程度1~5万円程度
※カラー複合機は高額

なお、A3対応のカラーレーザープリンターは、大型の複合機しかないようですのでスモールビジネス向けではありません

A4レーザーとA3インクジェットを導入

私は開業時に、下記のA4モノクロレーザープリンターを「速度が速い」「印字面がきれい」という特性から導入しました。

この機種は、レーザープリンターの中でほぼ最安値できちんと必要最低限の機能を備えていて、いいものだとは思うのですが、若干印字にカスレがある気がします(私の機種だけかもしれません)

私が利用しているプリンターはこちらです。ご参考までに。
※なお、OA機器は執筆時現在高騰していますので、何社か比較してのご購入をおすすめします。

しかし、ある不都合がありA3対応のインクジェットプリンターを買いなおしました。

私が利用しているプリンターはこちらです。ご参考までに。
※なお、OA機器は執筆時現在高騰していますので、何社か比較してのご購入をおすすめします。

なぜこのように2台購入することになったのかという経緯を含め、次の項ではスモールビジネス向けのプリンターについて解説します。

スモールビジネス向けのプリンターとは?

司法書士事務所にA3印刷は必要?

司法書士業務では、登記原因証明情報や登記識別情報の表紙の印刷はA3ですることが多いと思います。

ただし、工夫することによってA4で乗り切ることもできなくはありません。ですが、A3はできればあったほうがいいと思います。作業効率が明らかに改善するからです。

ちなみに図面系の印刷があるのであれば、A3印刷対応機種を強く推奨します。

デメリットを妥協できればインクジェット

A3対応のレーザープリンターは巨大になってしまいますし高価です。

私のように「コピーを早く取りたい」とか、「印刷をすぐ出したい」、「A3は絶対に使わない」という事情がなければA3対応のインクジェットプリンターがいいでしょう。これがあれば一通りの仕事はこなせますので、おすすめです。

ただし、①印刷に時間がかかること、②水濡れに弱いこと、③文字のシャープさの無さ(滲みがある)は、覚悟した上で導入してください。

司法書士業務での注意点

シートフィードスキャナーは必須

私が一番最初に購入したCANONのA4レーザープリンターのスキャナーには、シートフィードスキャナーがついていませんでした。先ほどお話しした不都合とはこのことです。

シートフィードスキャナーとは複数の書類を自動で捌いてスキャンしてくれる機能です。これがないと1枚1枚手作業で作業することとなり、業務効率はかなり悪くなります。

司法書士業務では、スキャナーの利用が多いこともありシートフィードスキャナーは必須だと思います。

本職
本職

私の場合、このシートフィードスキャナーが必要と感じ、プリンターを買い増すことにしました。そこで、せっかくならとA3対応プリンターを導入した経緯があります。

カラー印刷は不要

司法書士業務では、カラー印刷を使う機会はほぼありません。あるとすれば顧客説明資料くらいです。そのため、無理してカラー印刷対応機種を選ぶ必要はないと思います。

ただし、行政書士業務など図面を作成する業務に従事する場合は、カラー印刷が使えたほうがいいでしょう。色があるかどうかで顧客への納品物の印象が大きく変わりますからね。

スキャナはA3対応が必要?

これは完全に好みだと思います。

A4でスキャンしてA3に合成するとかいろいろ方法はあります。そもそもA4で保存しておいたほうが出力時の自由度が高いので、個人的にはあえてA3での保存にこだわる必要はないと考えています。

また、オンライン申請時に添付する登記原因証明情報のPDFは、A4×2で分割してスキャンしても問題ない(はず)です。

A3スキャン対応機種は、その分プリンター本体が大きくなってしまいます。どの大きさまで許容できるかは、現物を見て判断されるとよいと思います。

使用済みトナーの廃棄は難しい

余談ですが、レーザープリンターのトナーカートリッジは粉塵爆発を起こす可能性があるため家庭ごみに捨てることはできません(そもそも司法書士業で出たごみは、事業用ごみに捨てないといけないのですけども…)。

家電量販店などにトナーカートリッジの回収箱があったりするのですが、インクジェットカートリッジと比べて、簡単に捨てられないごみであることは確かです。

おすすめ機種

以上の議論を踏まえて、私の勝手推奨機種を挙げていきたいと思います。

1台で済ますなら

1台で済ますのであれば、A3の印刷ができるインクジェットプリンターをお勧めします。

なお、下記の2台のうち左側がA4スキャンまで対応、右側はA3スキャン対応機種です。
どちらもA3印刷に対応しています。

ただし、これらのプリンターでも、登記識別情報の表紙の印刷はできません。多くの登記識別情報の表紙は、A3よりも一回り大きい用紙だからです。半分に折って印刷することも考えましたが、それだと厚みの制限に引っかかってしまいます。

なお、OA機器は執筆時現在高騰していますので、何社か比較してのご購入をおすすめします。

モノクロレーザーなら

私のように「レーザープリンターを使いたい」というこだわりがある方は、次の機種をお勧めします。

左側が廉価版、右側が少し高級ラインのプリンターです。ただし、どちらもA4サイズまでの対応です。

なお、OA機器は執筆時現在高騰していますので、何社か比較してのご購入をおすすめします。

本職
本職

ちなみに、私はほとんどキヤノンのA4レーザープリンターを使っています。

一方、A3対応のブラザーの方はスキャナ機能を多く使っていて、実は印刷機能はあまり使っていません。

なんだかんだでレーザープリンターは便利です。